検索エンジン最適化代理店との契約、渡す権限と受け取る成果物
検索エンジン最適化代理店のアカウントは、Search Consoleの完全ユーザー、アナリティクスのプロパティ単位のマーケティング担当者、WordPressのEditorとして追加し、オーナー・管理者のロールは契約期間中も会社のアカウントに残します。
Search Console、アナリティクス、WordPress、広告アカウントごとに、会社が持ち続ける権限と代理店に渡す権限を分けておけば、契約終了後に権限を取り戻す手続きが短くなります。
1. 検索エンジン最適化代理店に渡す権限のレベル
契約前の診断段階では代理店に閲覧権限だけを渡し、契約後にサイトマップの送信と記事の公開に必要なレベルまで渡します。Googleは検索エンジン最適化は必要ですか?(2026年6月11日更新)の文書で、業者が監査を提供する場合は「この段階では書き込みアクセス権を付与しないでください」と案内しています。そのため、診断段階の代理店のアカウントはSearch Consoleの制限付きユーザーとして追加します。
同じ文書には「FTPを通じてユーザーのサーバーにアクセスする検索エンジン最適化業者は、ウェブサイトのすべての変更について説明する必要があります」と書かれています。サーバーへのアクセス権を受けた代理店には、サーバーで変更したファイルと設定も修正反映リストに記載するよう依頼します。代理店はサーバーへのアクセスやタグマネージャーの公開権限でもSearch Consoleの所有権を確認できるため、会社は毎月「ユーザーと権限」の所有権の履歴で新しいオーナーがいないかを確認します。
2. Search Console・アナリティクス・CMSの権限の区分
他のユーザーの権限を変更するロールは会社のアカウントに残し、代理店には下表のレベルまでだけを渡します。
| アカウント | 代理店に渡すレベル | 会社のアカウントに残すレベル | 代理店のレベルでできること |
|---|---|---|---|
| Search Console | 完全ユーザー | オーナー(確認済み) | レポートの閲覧、サイトマップの送信、URL検査、URLの削除・リンクの否認 |
| アナリティクス | プロパティ単位のマーケティング担当者 | アカウント単位の管理者 | オーディエンス・イベント・キーイベントの作成と編集 |
| WordPress | Editor | Administrator | 記事の公開・編集、他のユーザーの記事の管理 |
| 広告アカウント | 標準 | 管理者・請求 | キャンペーンの編集、掲載結果レポートの実行、お支払い情報の編集 |
| ドメイン・DNS | なし | 会社名義の登録アカウント | なし |
ユーザー、所有者、権限の管理のヘルプにある権限の表によれば、ユーザーの追加はオーナーだけができ、URLの削除とリンクの否認は完全ユーザーもできます。
アクセスとデータ制限の管理のヘルプによれば、アカウント単位で付与したロールは、そのアカウントのすべてのプロパティに継承されます。サイトの所有権を確認するのヘルプには、アナリティクスの編集権限(現在の編集者ロール)を持つユーザーが、サイトのアナリティクスタグでSearch Consoleの所有権を確認できると書かれています。そのため代理店のアカウントには、アカウント単位のロールや編集者ロールを付与せず、担当するプロパティのマーケティング担当者ロールを付与します。
WordPressの文書Roles and Capabilities(2026年9月2日更新)では、Editorが"somebody who can publish and manage posts including the posts of other users"(他のユーザーの投稿まで公開・管理できる人)と定義されています。プラグインのインストールとユーザー管理は、単一サイトではAdministratorだけが持つ機能です。
Google 広告アカウントのアクセスレベルについてのヘルプの表によれば、標準アクセスではキャンペーンとお支払い情報を編集できますが、アカウントへのアクセス権を付与したり、アクセスレベルを変更したりすることはできません。
3. オーナー権限を渡すと生じる問題
オーナーのレベルを受けた代理店はプロパティから会社のアカウントを削除でき、自らのトークンで所有権を確認した代理店は、会社がそのアカウントを削除しても、トークンが消されるまでは所有権を再び確認できます。Search Consoleのヘルプには、オーナーをプロパティから削除しても「確認トークンが削除または取り消されることはありません」と書かれています。
検索エンジン最適化業者がすでにオーナーのレベルを受けている場合は、会社のアカウントで次の順に整理します。
- Search Consoleの設定の「所有権の確認」の行で、会社のアカウントが確認済みオーナーかを確認し、そうでなければその行から会社のアカウントで所有権の確認を完了します。「ユーザーと権限」のページはプロパティのオーナーにしか表示されません。代理店のアカウントがドメインプロパティのオーナーであれば、会社のアカウントもDNSレコードでドメインプロパティの所有権を確認したうえで、手順2〜5をドメインプロパティで先に進めます。
- 「ユーザーと権限」で代理店のアカウントの行にオーナーと表示され、「確認済み」がなければ、「権限を変更」でそのアカウントを完全ユーザーに下げます。
- 代理店のアカウントの行に「確認済み」があればレベルを下げられないため、そのアカウントのアクセス権を削除します。
- 未使用の所有権トークンのリストでそのアカウントのトークンを探し、同じトークンをMerchant Center・Google Workspaceの所有権確認にも使っているかを先に確認します。ヘルプには、こうしたトークンを削除すると、そのトークンを使う他のサービスに悪影響が及ぶ可能性があると書かれています。次に、HTMLファイル・メタタグはサイトから、DNSレコードはドメイン管理画面から削除し、アナリティクス方式であればそのアカウントのアナリティクスの編集権限を、タグマネージャー方式であれば公開・管理者権限を取り消します。
- 確認手段をすべて取り除いたあと、そのアカウントを完全ユーザーとして再追加し、オーナーは会社のアカウント1つだけにします。
4. 毎月受け取る成果物と終了時に受け取る成果物
会社は、毎月は修正反映リスト・公開原稿リスト・月次レポートを、契約終了時には変更履歴の全体とキーワードマップを受け取るよう契約書に記載します。
| 成果物 | 受け取る時期 | 含まれる項目 |
|---|---|---|
| 修正反映リスト | 毎月 | 修正したURL、変更した項目、適用日 |
| 公開原稿リスト | 毎月 | 公開URL、タイトル、公開日、外部リンク |
| 変更履歴の全体 | 契約終了時 | 修正反映リストの累積版 |
| キーワードマップ | 契約終了時 | ページごとのターゲット検索語 |
公開原稿リストの外部リンクの列で、代理店のサイトにつながるリンクが入っていないかを毎月確認します。同じGoogleの文書に「自分のサイトから検索エンジン最適化業者にリンクしてはいけません」という警告があります。
修正反映リストにボットのアクセス・ステータスコード・インデックスをブロックするタグ・正規URL・Core Web Vitalsの修正があれば、会社はテクニカルSEOの必須チェック条件、開発チームに渡すチェック表に記載された確認方法と合格基準で、反映されたかを確認します。
5. 契約書に記載する権限・成果物の条項
会社は契約書に、アカウントごとの権限レベル、成果物ごとの受け取り時期、契約終了時に代理店のアカウントと所有権の確認手段を削除する手続きを条項として入れます。権限の条項には第2節の表のレベルを記載し、代理店がそのレベルでも実行できるURLの削除・リンクの否認・お支払い情報の編集は、会社の承認後にのみ実行するという条件もあわせて記載します。成果物の条項には、契約終了後に公開原稿の著作権を誰が持つかを記載します。見積もりの段階では、SEO業者の見積書で金額以外に比較すべき項目の成果物の所有権の項目を使って、この内容が見積書に含まれているかを照合します。
終了条項には、未使用の所有権トークンとWordPressアカウントの削除手続きを記載します。WordPressアカウントを削除するときは、Users Screen(2024年10月23日更新)の文書どおり、削除画面で投稿とリンクを会社のアカウントに引き継ぐ選択肢を選びます。別の選択肢を選ぶと、投稿とリンクも削除されます。
PIONのGEO代行でも、ドメインの権利は顧客が持ちます。PIONは運用に必要なアクセス・管理権限を顧客から受け取り、顧客のドメインにDNSで接続したブログにコンテンツを公開し、毎月レポートを提供します。代金が支払われた原稿の著作権はPIONが顧客に譲渡し、契約が終了すると運用権限とアカウントを顧客に引き継ぎます。
PIONの代行の4つの段階と、定額・成果報酬・ハイブリッドの料金方式は、GEO代行サービスのご案内でご確認いただけます。AI回答での露出 基礎チェックの8問に答えると、AI検索ボットのアクセスと自社公開を含む4つの領域の準備度スコアと、弱い領域が結果画面に表示されます。
よくある質問
検索エンジン最適化代理店には、どこまで権限を渡せばいい?
代理店に渡すのは、Search Consoleの完全ユーザー、アナリティクスのプロパティ単位のマーケティング担当者、WordPressのEditorのロールまでとし、オーナー・管理者のロールは会社のアカウントに残します。支払いアカウントとドメインの登録アカウントも会社名義で維持します。PIONは運用に必要なアクセス・管理権限を顧客から受け取り、顧客のドメインにDNSで接続したブログにコンテンツを公開し、契約が終了すると運用権限とアカウントを顧客に引き継ぎます。
検索エンジン最適化業者がすでにSearch Consoleのオーナーとして登録されている場合は、どうすればよいですか?
会社のアカウントが確認済みオーナーでなければ、業者のアカウントを整理できません。業者のアカウントの行に「確認済み」の表示がなければ、そのアカウントは委任オーナーなので、会社が「権限を変更」でそのアカウントを完全ユーザーに下げます。「確認済み」の表示があればレベルを下げられないため、会社がそのアカウントのアクセス権を削除し、業者が所有権の確認に使った手段を取り除いたあと、完全ユーザーとして再追加します。
検索エンジン最適化会社からWordPressの管理者アカウントを求められたら、渡すべきですか?
記事の公開と編集だけを任せるなら、WordPressのEditorロールで十分です。プラグインのインストールはAdministratorしかできないため、会社の担当者が業者からプラグイン名と用途を受け取り、会社の管理者アカウントでインストールします。作業期間だけ業者に管理者アカウントを作成した場合は、作業終了後にユーザー一覧とプラグイン一覧を確認し、そのアカウントを削除します。
契約が終わると、検索エンジン最適化エージェンシーからどのような成果物を受け取りますか?
契約期間全体の変更履歴と、ページごとのターゲット検索語を記載したキーワードマップを受け取ります。代理店のアカウントは会社がSearch Consoleのオーナーアカウントで削除し、代理店が所有権を確認したことがあれば、その際に使ったHTMLファイル・メタタグ・DNSレコードも削除します。
GA4の権限は、アカウント単位とプロパティ単位のどちらで付与しますか?
プロパティ単位で付与します。アナリティクスのヘルプセンターによれば、アカウント単位で付与したロールは、そのアカウントのすべてのプロパティに継承されます。代理店のアカウントにすでにアカウント単位のロールがあれば、先に「アカウントのアクセス管理」で削除し、「プロパティのアクセス管理」で担当するプロパティ1つだけにマーケティング担当者ロールを付与します。
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