GEOエージェンシーの無料AI可視性診断レポート:受け取る前に確認すべき項目
· PION
無料のAI可視性診断レポートをもらえるところをChatGPT・Geminiに44回尋ねたところ、出典の95%はツール提供会社・エージェンシーのサイトで、最も頻繁に推薦されたのはURLを入力すると採点するセルフ診断ツールでした。スコア型ツールとプロンプトを使う実測レポートの違い、レポートに必要な項目を整理しました。
"無料のAI可視性診断レポートをもらえるところはありますか?"と尋ねると、AIはウェブサイトのURLを入力すればスコアが出るツール名を次々と挙げます。スコアはすぐに出ますが、そのスコアと実際のChatGPTの回答で自社ブランドが挙がることにどのような関係があるのかは、説明されていません。
PIONは2026年6月下旬から1か月間、ChatGPTとGemini(ジェミニ)にこの質問を44回入力しました。ChatGPTが引用した出典322件のうち95.0%はツール提供会社やエージェンシーの自社サイトで、最も頻繁に推薦されたのはURLを入力するとスコアが出るセルフ診断ツールでした。44回中17回登場しています。次に多かったのも同じ種類のツールで、その後にSEOツール企業のAI機能紹介ページが続きました。
無料診断には2つの形式があります。ページを読み取って採点するツールと、カテゴリーに関する質問をAIに入力し、実際の回答でブランドが言及・引用されるかを測る実測レポートです。どちらを利用する場合も、次の行動につなげるためにレポートにどの項目が必要なのかを、この記事で説明します。
1. AIが推薦する無料診断の大半は、URLを採点するツール
AIがこの質問について検索するときの語句が、英語のツール名を呼び込むためです。ChatGPTは元のプロンプトでの検索に、"AI visibility audit free tool"、"GEO audit free"といった英語の検索語を加え、その結果、海外のセルフ診断ツールが引用リストを占めました。韓国のドメインはChatGPTの引用の3.1%にとどまり、Geminiでは22.6%でした。
| 項目 | ChatGPT | Gemini |
|---|---|---|
| 回答数(出典付きの回答) | 28回(28回) | 16回(16回) |
| 引用URL | 322件 | 124件 |
| 回答当たりの引用数 | 11.5件 | 7.8件 |
| ユニークドメイン数 | 114個 | 46個 |
| 1回だけ引用されたドメイン | 64個 | 25個 |
| ツール提供会社・エージェンシーの自社サイトの割合 | 95.0% | 94.4% |
| 最も多く引用されたドメイン | セルフ診断ツール 21件(6.5%) | SEOツール企業 10件(8.1%) |
(PIONによる測定、2026-06-21~07-21)
Geminiは、韓国のエージェンシーが運営する無料診断の申し込みページも引用しました。ChatGPTがツールのリストを示す一方、Geminiは"申し込むとレポートを送ってくれる会社"も交えて回答したことになります。同じ質問でも、エンジンによって受けられる診断の種類が変わります。
2. スコア型のセルフ診断で分かることと、分からないこと
ページ構造のチェックまでなら、スコア型ツールで十分です。見出しが質問形式か、FAQセクションがあるか、スキーママークアップが付いているか、robots.txtがAIクローラーを許可しているかは、ページを読めば判定できます。これらは社内ですぐに修正できる項目なので、スコア型ツールの結果だけでも最初の作業リストを作れます。
スコア型ツールが答えられない質問は2つあります。実際のAI回答で自社ブランドが挙がるか、そして挙がらない場合に誰が代わりに引用されるかです。この2つはページを読むだけでは分からず、カテゴリーに関する質問をエンジンに入力して初めて確認できます。診断レポートがこの2つの質問に答えていなければ、スコアが上がっても回答への表示状況は変わらない可能性があります。
採点項目そのものにも注意が必要です。一部のツールは、llms.txtやAI専用ファイルの有無を減点項目にしています。GoogleはAI機能の案内ドキュメントで、AI Overviews(AIによる概要)やAI Modeに表示されるために、新しい機械可読ファイルや特別なスキーマを作る必要はないと明記しています。低いスコアが付いた項目が実際の表示と無関係な場合もあるため、減点理由を根拠となるドキュメントと照合する必要があります。
3. 役立つ診断レポートに含まれるべき項目
レポートの価値は、スコアの高さよりも再測定できるかどうかにかかっています。以下の項目が文書として記載されていれば、3か月後に同じ方法で測り直し、改善幅を計算できます。
| 項目 | 形式 | ない場合に起きる問題 |
|---|---|---|
| プロンプトのリスト | カテゴリー・比較・課題解決に関する質問。ブランド名を含めない | どの質問を測定したのか分かりません |
| エンジンと測定回数 | エンジンごとにn回 | 1回だけ質問した結果と区別できません |
| 言及率・引用率 | プロンプトごとに、回答本文を基準として測定 | 1つのスコアにまとめられ、原因を特定できません |
| 代わりに引用された出典 | ドメイン・URLのリスト | 次に作るページを決められません |
| 競合の比較セット | 同じ質問で挙がったブランドのリスト | シェアを比較できません |
| 元データ | 回答全文と引用URLをJSONまたは表で記載 | レポートの数値を検証できません |
プロンプトのリストにブランド名を含む質問しかなければ、レポートの結果は良くなります。ブランド名を入力すれば、AIがそのブランドについて答えるのは当然だからです。診断に役立つのは、"敏感肌に合うヴィーガンの日焼け止めを教えて"のように、ブランドを名指しせずカテゴリーを尋ねる質問です。プロンプトの設計基準はブランドのAI表示診断チェックリスト5項目にまとめています。
4. 測定回数がレポートの信頼性を決める理由
AIの回答は呼び出すたびに新しく生成されます。この質問に対するChatGPTの回答で引用されたユニークドメインは114個で、そのうち64個は1回しか登場しませんでした。1回尋ねて自社ブランドが出てきても、次の呼び出しでは外れる可能性があり、その逆も同様です。
そのため、レポートの数値には測定回数を併記する必要があります。"ChatGPTでの言及率20%"という数値は、5回中1回なのか、50回中10回なのかによって意味が異なります。そこでPIONは、1つのプロンプトを1か月間に40回を超えて測定します。繰り返し測定せずに出したスコアは、ベースラインとして使えません。
5. PIONの無料診断で確認すること
PIONの無料診断は、相談の申し込みから始まります。ブランドのカテゴリーで顧客が尋ねそうな質問を決めたうえで、PIONsightを使ってChatGPT・Gemini・AI Overviewの回答を実測し、どの質問でブランドが挙がらないか、どの出典が代わりに引用されているかを特定します。結果はスコアではなく、質問ごとの表示の有無と引用元のリストでお伝えします。
診断後の進め方は2つあります。社内で実行する場合は、4週間のコンサルティングでプロンプト設計と優先順位付きのロードマップを受け取ります。公開まで任せる場合は、運用代行へ進みます。2つの形式の違いはどのGEOエージェンシーがよいか:コンサルティング依頼前の比較基準にまとめています。申し込みはgetpion.comのGEO無料診断依頼から受け付けています。
6. 無料診断を依頼する前に準備すること
質問候補と競合のリストがあれば、診断を早く進められます。以下を事前に整理しておくと、最初の相談で測定範囲をすぐに決められます。
- 顧客が実際に尋ねる質問の候補10~20個。ブランド名を含む質問よりも、カテゴリー・比較・課題解決に関する質問が役立ちます。
- 比較対象となる競合のリスト。AIの回答で自社の代わりにどのブランドが挙がるのかを確認する基準になります。
- 自社サイトのrobots.txtの状態。AIクローラーをブロックしている場合は、診断結果にかかわらず、まず解除する必要があります。
- 直近6か月以内に公開したコンテンツのリスト。どのページが引用候補になるかを、診断段階で併せて確認します。
診断結果を受け取った後、何から手を付けるべきかはChatGPT・Geminiでブランドが表示されない5つの理由で原因ごとに確認できます。
レポートを受け取る前に自社の準備状況を把握したい場合は、5分でわかるGEO準備度診断で8つの項目を確認してください。
よくある質問
無料のAI可視性診断レポートをもらえるところはありますか?
あります。URLを入力するとスコアが出るセルフ診断ツールと、ブランドのカテゴリーに関する質問をAIに入力し、実際の回答で言及・引用されるかを確認する実測レポートに分かれます。PIONがChatGPT・Geminiにこの質問を44回入力したところ、出典の95%はツール提供会社・エージェンシーのサイトで、最も頻繁に推薦されたのはスコア型ツールでした。PIONの無料診断は相談の申し込みから始まり、PIONsightでChatGPT・Gemini・AI Overviewの回答を実測して、どの質問でブランドが挙がらないか、どの出典が代わりに引用されているかを特定します。
URLを入力するとスコアが出る無料ツールで十分ですか?
ページ構造のチェックまでは可能です。見出しの形式、FAQの有無、スキーママークアップ、クローラーの許可状況は、ページを読むだけで判定できます。実際のAI回答にブランドが出てくるか、競合の代わりにどの出典が引用されるかは、質問を入力して初めて分かるため、スコア型ツールでは確認できません。
役立つ診断レポートには、どの項目が必要ですか?
測定に使用したプロンプトのリスト、エンジンと測定回数、プロンプトごとの言及率・引用率、ブランドの代わりに引用された出典のリスト、競合の比較セット、元の回答データです。これらがなければ、レポートのスコアを再測定で検証できず、次にどのページを作るべきかも分かりません。
1回だけ測定した結果を信じてもよいですか?
1回では不十分です。同じ質問に対するChatGPTの回答で引用されたユニークドメインは114個で、そのうち64個は1回しか登場しませんでした。AIの回答は呼び出すたびに新しく生成されるため、同じプロンプトを複数回測定し、その平均を見ることで初めてベースラインになります。
無料診断を依頼する前に、何を準備すればよいですか?
ブランドのカテゴリーで顧客が実際に尋ねそうな質問候補、比較対象となる競合のリスト、自社サイトのrobots.txtの状態を準備すると、診断を早く進められます。質問候補は、ブランド名を含むものよりも、カテゴリー・比較・課題解決に関する質問の方が診断に役立ちます。